大学や専門学校への進学をきっかけに、一人暮らしを検討する人もいます。そこでネックになるのが、生活費です。
東京都内は家賃が高く、一人暮らしの生活費をアルバイト収入だけでは賄えない人も多いのではないでしょうか。できるだけ家賃や生活費を抑えたい人は、一人暮らしではなくシェアハウスという選択肢がおすすめです。
この記事では、大学生がシェアハウスを利用するメリットと注意点を解説します。少しでも生活費を下げたいと考えている人はぜひ参考にしてください。
大学生がシェアハウスを利用するメリット
大学生がシェアハウスを利用するメリットは下記の5つです。
・一人暮らし向け物件に住むより費用を抑えられる
・入居時や退去時の引っ越しが手軽にできる
・学生寮よりも自由に生活できる
・他の入居者と交流を深められる
・困ったときに助け合える
一人暮らし向け物件に住むより費用を抑えられる
一人暮らしよりもシェアハウスの方が、下記3つの費用が安くなります。
・初期費用
・家賃
・生活費
初期費用とは、家賃、敷金、礼金、仲介手数料、鍵交換費用、火災保険料といった入居時に必要になるお金です。合計すると家賃数カ月分にも及びます。一人暮らしを始めるためには、他にも引っ越し代や家具や家電を購入する費用もかかります。
東京都内の一人暮らしは、毎月の家賃がかさみます。東京の賃貸物件の家賃相場は約81,000円で、光熱費や食費などの生活費を考えると、アルバイト収入が毎月10万円あったとしてもほとんど手元に残らないでしょう。
シェアハウスを利用すると、これらの初期費用を大幅にカットできます。シェアハウスの多くは、敷金・礼金がかかりません。発生するのは家賃と共益費、保証金です。保証金は、敷金同様、退室時の部屋の修繕やクリーニングに使われるお金で、修繕やクリーニング後に余った保証金は返金されます。
家具と家電はシェアハウスに備え付けのものを利用できるので、自ら買い揃える必要がありません。東京のシェアハウスの家賃相場は約56,000円なので、東京で賃貸物件を借りるより家賃は2万円以上安くなります。
水道代や光熱費、インターネット使用料などの生活費は共益費に含まれるところが多く、一人暮らしよりもかなりお得です。トイレットペーパーや調味料等の消耗品は、入居者全員で負担する、もしくは管理会社が補充するなどのスタイルがありますが、いずれの場合も一人暮らしより大幅なコストカットになります。
入居時や退去時の引っ越しが手軽にできる
シェアハウスは備え付けの家具・家電が使えるため、引っ越しの際に洗濯機や冷蔵庫といった大きな荷物を運ぶ必要がなく、入居と退去が気軽に行えます。
シェアハウスによっては契約が1カ月だけの短期契約も可能で、シェアハウスが自分に合わないと思ったらすぐに退去することも可能です。賃貸物件では最低居住年数が定められていて、その期間内に退去した場合、契約違約金が発生します。この点を踏まえると、シェアハウスは気軽に入居や退去ができます。
学生寮よりも自由に生活できる
学生寮はシェアハウス同様、初期費用、家賃、生活費を抑えられる物件ですが、生活ルールが厳しく、自由に過ごすことが難しいという特徴があります。門限や掃除当番が決まっている、外泊の事前申請が必要、寮生以外の立ち入り禁止といった決まりが定められています。
一方、シェアハウスは門限がなく、管理会社が共用部分の掃除をしてくれる物件であれば掃除当番を設ける必要もありません。同じ共同生活でも、自由度に大きな差が見られます。
他の入居者と交流を深められる
シェアハウスには、さまざまな国籍や年齢の人が入居しています。入居者同士は日常的に顔を合わせることが多く、交流を深められることがメリットです。週末はご飯を一緒に食べる、ハロウィーンやクリスマスパーティーを開催するというシェアハウスもあります。学校内でのコミュニティー以外に、シェアハウス内に居場所ができるのは大きな特徴です。
困ったときに助け合える
一人暮らしの場合、体調を崩したときも食事の準備や買い物は自分で行わなければなりません。しかしシェアハウスでは他の入居者を頼れる場合もあるでしょう。また、学校の友人関係やバイトについてなどの相談を聞いてくれる相手がいるため、心のバランスを整えやすい部分があります。もちろん、自分ばかりお世話になるのではなく、相手が困っているときは自分から手を差し伸べる助け合いの意識が大切です。
大学生がシェアハウスを利用する際の注意点
大学生がシェアハウスを利用する際、いくつか注意しなければならないことがあります。
ハウスルールを守る必要がある
シェアハウスは、あなただけの家ではありません。さまざまな人が集まって暮らす以上、入居者全員が気持ちよく過ごせるよう共同生活におけるルール、いわゆるハウスルールを守る必要があります。例えば、テレビを使ってもよい時間帯や、お風呂場の使い方、私物の管理方法、家族や友人の来客時のルールといったさまざまな決まりがあります。
他の入居者が気持ちよく設備を使えるように、自分で使った物は元の場所に戻す、電気を付けっぱなしにしないといったマナーにも気を付けましょう。
共有設備を使いたいときに使えないことがある
一人暮らしであれば、入浴や炊事、洗濯のタイミングを自分で決められますが、シェアハウスでは自分が使いたいときに共有設備を使えないことがあります。共有設備を使う際は、他の入居者と時間をずらす必要があります。
ハウスルールによっては、入居者ごとにお風呂や洗濯機を使用できる時間帯が区切られていて、自分の生活リズムと合わない可能性もあります。マイペースに生活したい、他人が使ったものを使いたくないという人はシェアハウスでの生活は向いていません。
入居者同士のトラブルに発展する恐れがある
シェアハウスには、さまざまな人が入居しています。必ずしも同世代の学生が入居しているとは限りません。年齢や職業、育った地域、価値観の違いによって、入居者同士のトラブルが発生する可能性があります。
よくあるのは、生活リズムの違いによって起こるトラブルです。朝型の人にとっては夜遅い時間の騒音、夜型の人にとっては早朝の騒音に不満を抱きやすいものです。例えば、アルバイトやサークル活動で帰宅が夜遅くになりがちな大学生と、朝早く出勤する会社員の組み合わせは、お互いに生活音に気を遣わなければなりません。
使った物を元に戻さない、トイレの蓋を閉めないなどのルールが守られないことが原因で、入居者間の不満が溜まることもあります。まったく知らない他人と共同生活をするので、所有物に関するトラブルがないともいえません。貴重品は共有スペースに放置しない、冷蔵庫に自分の購入品を置くときは分かりやすく名前を書くといった私物管理を厳重に行う必要があります。
まとめ
大学生がシェアハウスを利用するメリットとして、下記の5つが挙げられます。
・一人暮らし向け物件に住むより費用を抑えられる
・入居時や退去時の引っ越しが手軽にできる
・学生寮よりも自由に生活できる
・他の入居者と交流を深められる
・困ったときに助け合える
シェアハウスは、引っ越し費用や生活費を少しでも安くしたい人や、学校以外の人脈をつくりたい人におすすめです。反対に、他人が使った物を使いたくない人や、自分のペースで生活したい人はシェアハウスには向かない傾向があります。
シェアハウスは入退去しやすい上に、管理会社によっては短期契約が可能です。合わないと感じたら1カ月で退去できる場合もあるため、シェアハウスに興味を持った人はぜひ気軽に問い合わせてみましょう。