シェアハウスではさまざまなものを住人どうしで共有します。生活するうえで欠かせない食事ですが、シェアハウスでの食事はどうしているのか、食費もシェアするのか気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、シェアハウスの食費事情についてご紹介します。シェアハウスでの食事や、食費を節約する方法についても見ていきましょう。
シェアハウスの食費事情
まずは、一般的なシェアハウスの食費事情を見ていきます。
基本的に食費はそれぞれが負担する
シェアハウスでは、自分のことは自分でするのが基本的なルールです。食材の買い物、調理、後片付けまですべて自分で行います。誰かに作ってもらおうとするのではなく、自分が食べるものは自分で用意して、自分が食べるぶんの食費を自分で負担するのです。
食費はそれぞれで負担しますが、パーティなどの機会にはみんなで食事することもあります。
各自で用意したものを一緒に食べたり、餃子やたこ焼き、お好み焼き、手巻き寿司、鍋などのシェアしやすい料理を材料費を出し合って作って食べたりするケースもあるため、食事中や料理中にほかの住人とコミュニケーションをとることが可能です。
また、なかにはオーナーや管理人が食事を用意してくれる食事付きのシェアハウスもあります。その場合は決められた食費を支払います。
生活リズムの違いから当番制は難しい
シェアハウスにはさまざまな人が生活しており、出勤時間も帰宅時間もバラバラです。日中に仕事をする人もいれば、夜間に仕事をする人もいます。
生活リズムが違うと食事をとる時間も住人によって変わってくるため、決められた時間に当番の人が交代で食事を作るのは難しいのです。
上手に分担すれば食費の節約につながる
1人分を調理するのは計量が難しいケースや、作り過ぎてしまうこともありますよね。上手に分担や食材の分け合いをすることで、節約が可能です。
たとえば「この日は〇〇を作るので、食べたい人は名前を書いてください」などとホワイトボードに記載しておき、食べる人で食材費を割り勘にするなど、当番制とまではいかなくても無理のない範囲で食事や食費をシェアして節約する方法もあります。
また、購入した食材を住人同士で分け合うのもひとつの方法です。たとえばキャベツ1玉や大根1本を購入した場合、1人では食べきる前に傷んでしまうこともあるでしょう。住人同士で分け合えば、食品ロスを防ぎ、食費の節約にもつながるのです。
シェアハウスの生活でかかる1か月の食費の目安
シェアハウスに住んだ場合の1か月の食費の目安は、約20,000~30,000円です。ただし自炊をするのか、外食が多いのか、住人同士で食材の分け合いや分担をするのかなどによって食費は変わってきます。
政府統計の総合窓口(e-Stat)によると、単身世帯における1か月あたりの食費は全国平均で38,410円、関東では平均41,351円となっています。1人暮らしと比べると、シェアハウスの方が食費を抑えられることが分かります。
シェアハウスの食費を節約する方法
食生活次第ではシェアハウスでも食費がかさむケースがあります。シェアハウスで食費を節約する方法について見ていきましょう。
外食ではなく自炊する
外食は自炊よりもお金がかかりやすいです。仕事で疲れていたり、料理が苦手だったりすると自炊するのが負担に感じるかもしれませんが、自炊を取り入れることで食費を節約できます。住人同士で時間が合えば、一緒に調理するのも楽しそうですね。
外食が多い場合は、1か月に外食する回数や外食に使う上限金額を決める、お弁当を作るなどの工夫をしましょう。3食すべてを自炊するのが難しい場合は、できる範囲で取り入れます。
レトルト食品や冷凍食品、中食といわれる市販のお弁当やお惣菜を活用するのもひとつの方法です。シェアハウスで食べるようにすることで、住人とのコミュニケーションもとりやすくなります。
食材や生活用品を安く買えるか周辺の店舗をチェックする
同じ商品でも、買う店舗によって価格が異なることがあります。シェアハウスに近いなどの理由でいつも同じ店舗で購入している場合は、食費節約の余地があるかもしれません。
周辺の店舗をチェックすると、安く売っているところを発見できることがあります。安く売り出す曜日や時間帯などが分かることもあるでしょう。業務用の食材をメインに扱うスーパーを上手に活用すると、節約につながる可能性があります。
ただし買い物に行くまでの交通費も考慮することが必要です。安いスーパーだからといって交通費が余分にかかってしまっては、全体の出費で見ると割高になってしまうため注意が必要です。
共有で使えるものを把握して無駄な出費を抑える
たとえば醤油や砂糖、塩などの調味料や油は、1人ではなかなか使いきれないものです。期限内に使い切れずに傷んでしまっては、無駄な出費になりかねません。
シェアハウスによっては、調味料や油などを住人同士で共有しているケースもあります。フライパンや鍋、フライ返しなどの調理器具や、皿やコップなどの食器類といった料理する際に必要なものも、共有している場合があります。共有で使えるものは把握して、余計な出費を増やさないことも大切です。
シェアハウスで共有するものとしないもの
シェアハウスは住宅を複数人で共有しますが、すべてをシェアするわけではありません。共有するものとしないものにはそれぞれ何があるのか、一般的な例を見てみましょう。
共有するもの
コンロやシンクなどのキッチン設備、電子レンジやトースター、炊飯器、ケトル、冷蔵庫などのキッチン家電は共有するものとして備えられているのが一般的です。フライパンなどの調理器具や、食器類も準備してあるケースもあります。
リビングやダイニングのテーブルや椅子、テレビなどの共有スペースに置かれた家具・家電も共有します。トイレやお風呂、シャワールーム、洗濯機や乾燥機なども共有するものとして挙げられます。
そのほか、クッションやブランケットなどの私物を共有するものとして共有スペースに置くケースもあります。その場合は、ほかの住人にきちんと伝達しておくとトラブルを防げるでしょう。
共有しないもの
キッチンやリビング、玄関などの共有スペースに置かれたものは、共有するものであるのが基本です。ただし個人が購入した食材や自分が使うための食器類や洗面用品などは、共有しません。
トラブルや共有スペースが散らかるのを防ぐために、私物は個室などに保管するのが基本です。キッチンや脱衣所などに個人用の棚やボックスが設けられている場合は、共有しない個人のものも保管しておくことができます。
冷蔵庫の中に食材や食品を入れる場合は、記名するか、冷蔵庫のスペースを区切ることで誰のものかが分かるようにします。
まとめ
シェアハウスでは、自分のことは自分でするのが基本です。食品の買い物や調理、片付けなども自分で行います。さまざまな住人がいるシェアハウスでは、各個人で生活リズムも異なるため、食事の準備を当番制にするのは難しいといえます。
ただし、なかには食費の割り勘や食事の準備の当番制を取り入れているシェアハウスもあるため、当番制が負担に感じる場合は事前にシェアハウスのルールを確認しておくと安心です。
食事の準備を自分でするとなると、調理が面倒で外食が増えるなどして食費がかさむこともあります。上手に分担や食材の分け合いをしたり、安く購入できる店舗を見つけたりして、かしこく節約しましょう。