自分とは生まれも育ちも異なる多種多様な人と共に生活するシェアハウスでは、交友関係が広がり、親友と呼べる友達ができることもあるでしょう。
しかし、複数の人間が同じ屋根の下で生活するため、日常のなかでトラブルが起こる可能性もあります。入居を検討している方はトラブルを回避するためにも、よくあるトラブルを事前に把握しておくことが大切です。
この記事ではシェアハウスでよくあるトラブルにくわえて、トラブルが起きにくいシェアハウスの特徴も紹介しているので、入居を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
シェアハウスのよくあるトラブル
シェアハウスでは人間関係や共用部の使い方、騒音、盗難など、さまざまなトラブルがあります。
事前によくあるトラブルの内容をしっかりと把握しておけば、意図せずトラブルを起こしてしまったり、巻き込まれたりすることを防ぐことができます。
人間関係
複数の人間が共同生活を送るシェアハウスでは、人間関係によるトラブルがよく起こります。ちょっとした意見の違いなどですぐに仲直りできる場合は問題ありませんが、お互いにヒートアップすると関係を修復するのが難しくなってしまいます。
人間関係のトラブルを避けるためには、入居前の内覧でその物件の雰囲気や住人同士の関係性をよく観察しておきましょう。自身が入居する前から雰囲気が悪い場合は人間関係のトラブルに巻き込まれる可能性が高いので、他の物件を選んだ方が安心です。
また、入居後にほかの住人と仲がこじれた際は、素直に謝って早い段階で関係を修復しましょう。仲がこじれたままでは、自分にとっても周囲にとっても居心地が悪くなってしまいます。
どうしても自分だけで対処できない場合には、ほかの住人や管理会社に相談するという手段もあります。一人だけで抱え込まず、客観的に見てくれる人を挟んで対応するのがおすすめです。
共用部の使い方
リビングやキッチン、お風呂、トイレなどの共用部は毎日多くの人が使用します。散らかっていたり汚れが放置されていると誰しもストレスが溜まるでしょう。
すべての共用部に共通して、普段から清潔に保つ心がけが大切です。汚したらすぐに掃除するという認識を全員がもっていれば、共有部は清潔に保たれ、トラブルの発生を防げます。
ただ、共用部の使い方が決められていても、なかには使い方の決まりを守れない人もいるため、内覧の際は共有部が清潔に保たれているのか細かくチェックしておくと良いでしょう。
文化や価値観の違い
シェアハウスによっては外国人の留学生や帰国子女など、自分とは文化や価値観が全く異なる人が住んでいる場合もあります。
多種多様な人と交流できるのはシェアハウスのメリットですが、文化や価値観の違いがトラブルに発展するケースもあるため注意が必要です。
綺麗の基準が違ったり接する際の距離感が違う、ノックをせずに部屋へ入ってくるなど、一切悪気がなくても文化や価値観の違いによってさまざまなトラブルが起こりえます。
そのため、入居する際は外国人の比率を事前に確認し、どうしても文化や価値観の違いに耐えられないという方は外国人の住んでいない物件を選びましょう。
ただ、外国人であっても日本の文化や価値観を理解している方は大勢いるので、比率だけを確認して決めるのではなく、一度内覧することをおすすめします。
セクハラ
男女が共に暮らしている物件では、セクハラが発生する可能性もあります。
セクハラに遭う可能性を下げる方法としては、女性専用のフロアがある物件を選ぶ、内覧の際に入居審査の基準を確認しておくなどが挙げられます。
とくに男女でフロアが分かれている物件では、それぞれ共有スペースが設けられているところもあり、リラックスして過ごしやすいのが特徴です。セクハラではありませんが、たとえば「お風呂上がりにすっぴんでゆっくり過ごしたいとき、異性の目があると気になってしまう」といった場合にも、女性専用フロアであればラクに過ごせるでしょう。
騒音
共同生活するうえで避けて通れないのが騒音トラブルです。一般的な賃貸アパートやマンションでも騒音トラブルがあるように、シェアハウスでも騒音トラブルが発生します。
個室内の騒音としては音楽や起床時のアラーム、通話中の声、テレビの音などが挙げられますが、騒音は個室以外でも起こるため注意が必要です。
個室以外の騒音としてはリビングでの話し声や洗濯機を回す音、入浴時のシャワーや髪を乾かす際のドライヤーの音などが挙げられます。
とくにリビングや水まわりなどの共用部は音が響きやすいため、気になる場合には共用部から離れている部屋を選ぶのがおすすめです。また、木造に比べてRC構造(鉄筋コンクリート造)やSRC構造(鉄筋鉄骨コンクリート造)の建物は防音性が高いので、騒音トラブルを避けたい方はRC構造やSRC構造の物件を選ぶと良いでしょう。
盗難
シェアハウス内での盗難はゼロではありません。シェアハウスだから盗難が発生するというよりも、自分以外の人と長時間一緒にいる場合にはどんな場所でも起こり得ます。
入居してから他の住人と仲良くなった場合でも、その人が絶対に盗難しないという保証はないので、貴重品は基本的に共用部へ持っていかず自室で管理することをおすすめします。
ただ、日頃から気を付けていても人間誰しも自分の荷物を置き忘れることはあります。もしも盗難にあった際は管理会社や大家さんに連絡し、迅速に対応してもらいましょう。
当番やルール無視
多くの人が共同で生活するシェアハウスではさまざまなルールが設けられています。
トラブルを避けるためにも、入居する際はシェアハウス内で決められた当番やルールをしっかりと把握しておきましょう。シェアハウスのルールは、住人全員が快適な生活を送るために定められているものです。
また自分はルールを守っていても、シェアハウスに招待した友人がルールを無視してしまう可能性があるので、友人を招待する際は必ず事前にルールを共有しておきましょう。
トラブルが起きにくいシェアハウスの特徴
トラブルが起きにくいシェアハウスは管理が行き届いており、ハウスルールが徹底されているといった特徴があります。
トラブルを避けるためには、これらの特徴をもつシェアハウスを選びましょう。
管理が行き届いている
管理が行き届いているシェアハウスは足りない備品をスタッフが補充してくれる、定期的に業者が掃除へ入ってくれることなどからトラブルが起こりにくいうえ、仮にトラブルが起きても適切に対処してくれます。
一方で安さを売りにしている物件は管理が行き届いていないことが多かったり、トラブルが起こりやすい可能性もあるため注意が必要です。
ハウスルールが徹底されている
基本的にどの物件にも住人が快適な生活をおくれるようハウスルールが存在し、決められたハウスルールが徹底されている物件ほどトラブルが起きにくいです。
ルールがあるにもかかわらず徹底されていない物件は自分本位の生活をする人も出やすくなってしまうので、入居する際は必ずルールが徹底されている物件を選びましょう。
まとめ
多種多様な人が一つ屋根の下で共同生活をおくるシェアハウスでは、一人暮らしでは起こらないようなトラブルもあります。
シェアハウスで快適な日常生活を送るには、管理が行き届いていてハウスルールが徹底されている物件を選ぶのがおすすめです。
また、入居前の内覧では、物件の雰囲気や住人同士の関係性をよく見ておきましょう。住民どうしの関係が良好な物件であれば、ルールをうまく活用できていることがうかがえます。