一人暮らしを控えている方にとって、内見は物件を決める重要なポイントになります。いくら気に入った物件があっても、内見で違和感を覚えたら、いったん様子を見るのが得策です。
しかし初めてひとりで内見をする場合は、どのようなポイントに注意したらよいのか迷うでしょう。本記事では、一人暮らしの内見時にチェックすべきポイントや、必要な持ち物なども解説します。そのほか、内見で気を付けることもみていきましょう。
内見する前まで行っておくこと
一人暮らしの内見では、自分しか頼れる人物がいないため、事前準備がとても大切です。内見に向けてどのような準備をすべきか詳しく紹介しますので、今後の参考としてお役立てください。
内見の際に必要な持ち物を用意しておく
内見の前には、当日に持って行くべきものを準備しておきましょう。なかでも内見の際にもっていくべきものは、間取り図です。
忘れた場合は不動産のスタッフに相談すれば印刷してもらえるかもしれませんが、気になったポイントを間取り図にメモしておけば、内見時の疑問点をすぐ尋ねられるため、質問し忘れを防げるでしょう
間取り図では、内見時と物件情報にギャップはないかどうかも確認するようにしましょう。また、内見時はスマホも活躍します。スマホのカメラを使えば、帰宅後も物件をイメージしやすくなるはずです。
置きたい家具と家電のサイズを調べておく
内見時は、あらかじめ部屋に置く家具と家電のサイズをチェックしておいてください。購入予定の家電を設置するのに十分なスペースはあるか、また、前の家から持参する家具は搬入できるのかなど、さまざまな点からサイズを確認するようにしましょう。
また、サイズを確認するときはメジャーも役に立ちます。家具や家電を置きたい場所をメジャーで測り、間取り図などにメモをすれば、引っ越したあとに困ることはありません。
置きたい家具や家電をまだ選んでいなくとも、メジャーでスペースのサイズを測っておけば、購入時の参考として使うことも可能です。
物件の比較リストを作っておく
一人暮らしの内見で重要なのは、事前に自分なりの物件比較リストを作成しておくことです。比較リストを作成するのは、ノートでもエクセルでもよいでしょう。自分が作成しやすいツールで試してみてください。
比較リストに加えるのは、部屋の希望条件です。たとえば「日当たりがいい」「クローゼットが広い」「徒歩5分以内にコンビニがある」など、自分が部屋探しに求めている条件を書き出しましょう。
複数の内見候補先を絞り、あわせて作成リストに盛り込むことで、部屋の比較検討がしやすくなります。それぞれの条件にチェックを入れておけば、物件選びに迷ったときの参考として役立てられます。
一人暮らしの内見当日の流れ
当日は、まず気に入った部屋の内見を申し込まなければなりません。事前にWEBサイトなどで物件を調べて、不動産スタッフに連絡をすれば、スムーズに内見に進めるでしょう。
もし幅広く物件を紹介してもらいたいとお考えの場合は、来店予約だけをして条件からスタッフに物件を探してもらうのもひとつの方法です。新しい土地に引っ越す場合、自分で物件を決めておくだけでなく、その土地に詳しいスタッフの意見を聞きながら視野を広めることも大切です。
実際に内見をするときは、不動産スタッフが車で案内することがほとんどです。一部屋の内見にかかる時間は、約30分程度と思っておきましょう。
内見は1件だけではなく、複数の物件をみておくことがおすすめです。多すぎても後で迷ってしまう可能性も踏まえると、3件がちょうどよいかもしれません。一人暮らしの内見で不安な場合は、信頼できる人に付き添ってもらうものひとつの方法です。
一人暮らしの内見のチェックポイント
一人暮らしの内見では、必ずチェックしたほうがよいポイントがあります。しっかりとポイントを確認しなければ、暮らして行くなかで不便を感じ、すぐに次の引っ越しをしたくなってしまうリスクもあります。なるべく豊かな暮らしを送るためにも、チェックを怠らないようにしましょう。
玄関
まず大切なのは、玄関のチェックです。広さはもちろん大切ですが、何よりも重視したいのは防犯面です。とくに女性の一人暮らしは、注意してチェックしたいポイントといえるでしょう。
望ましい玄関は、玄関と居室に扉や間仕切りがあることです。宅配便などから荷物を受け取る際に、扉や間仕切りがなければ、居室が見えてしまうおそれもあります。
また鍵やチェーン、モニター付きインターホンの有無や、玄関スペースは十分な広さがあるか、靴箱の収納は申し分ないかもチェックしておくとよいでしょう。
居室
内見では、居室の広さにばかり焦点が当てられがちですが、騒音問題の有無や、日当たりはよいのかもあわせてチェックしておく必要があります。
とくに騒音は、住んでから気づくことも多く、暮らしに悪影響を及ぼすおそれがある問題です。念のため、内見時に不動産スタッフへ騒音問題はあるのかも質問しておくとよいかもしれません。
また、居室ではコンセントの位置や床材の傷や汚れ、壁の防音性、窓の数と方角も確認しておきましょう。
水回り・キッチン
お風呂やトイレ、洗面台などの水回りで確認するポイントは、排水口です。排水口からのニオイはないかをチェックするほか、清潔さなども確認しておくとよいでしょう。
また、お風呂では浴槽のサイズ感、トイレでは便器内の汚れのチェックも必要です。洗面台は、経年劣化で排水管が傷んでいないか、洗濯機置き場の間取りはどうなっているのかも確認しておいてください。
キッチンでは、調理台の広さや、シンク上下に収納スペースはあるのかも重要なチェックポイントです。冷蔵庫の設置場所なども調べておきましょう。
共用部分
共用部分でチェックするポイントは「共用玄関」「廊下・エレベーター・階段」「ゴミ捨て場」「隣人のベランダ」です。
とくにチェックしておきたいのは、ゴミ捨て場でしょう。ゴミ捨て場は、実際に物件に住む人や管理人が、どのようなモラルをもっているのかが表れる場所でもあります。管理体制もチェックできるので、しっかりと確認しておくことをおすすめします。
また、隣に住む人のベランダをチェックすれば、隣人のモラルもわかります。ベランダなどにゴミが放置されているなど、少しでも違和感を覚えたら、該当の物件は見送ったほうがよいかもしれません。
周辺環境
物件の周辺環境でチェックすべきポイントは、周辺店舗や施設の種類、最寄り駅の場所、また駅やバス停までの距離などです。内見が終わり、不動産スタッフと別れたあとに、ひとりで周辺を散歩してみると周辺環境をチェックできます。
さらに、街の景観も大切ですが、騒音や治安もチェックしておいてください。治安の情報は、都道府県ごとにある警察署のWEBサイトに「犯罪情報マップ」があるので、参考にするのもひとつの方法です。
一人暮らしの内見で気をつけること
一人暮らしの内見は、慎重になる方がたくさんいます。自分が単身で住むことになる家なので、慎重になるのは仕方ありません。
しかし慎重になりすぎると、人気の物件は早めに借りられてしまうおそれがあります。悩んでいたら先に契約されてしまったというケースは、珍しくありません。とくに2〜4月は引っ越しをする人が多くなる時期なので、気に入った物件が見つかったら早めに申し込みをおすすめします。
一人暮らしでは物件探しだけではなく、引っ越し業者や電力会社、通信会社など、選ばなければならないものも多いです。役所や役場での手続きも必要になるため、部屋探しと同時並行で進めるようにしましょう。また、内見したとしても必ず契約する必要はないので、ご安心ください。
シェアハウスを選択するのも一つの手
初めての土地に住む場合や、特に東京で一人暮らしを初めて考えている人にとっては、家電家具を買うことに慣れていなかったり、電気ガス水道の契約に戸惑ったりと、想像以上にやることがたくさんある中で、更に自分に合ったお部屋を探すというのは、とても大変なことです。
そんなときに便利なのがシェアハウスです。
シェアハウスは、最短で1ヶ月から契約が可能な物件が多かったり、家具家電が予め備付けだったり、ライフラインの契約も既に済んでいることがほとんどなので、まずはシェアハウスに暮らしてみて、自分が想像しているような立地かどうか、快適に一人暮らしができそうな場所がないかなど、一人暮らしを安心してできる物件が見つかるまで住むといった使い方ができます。
初めての一人暮らしのお部屋で失敗するよりも、まずは近くでお手頃・お手軽に住めるシェアハウスを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
もちろん、シェアハウスが気に入れば、長く住んで、たくさんの人との出会いを楽しむ時間を過ごすこともできるかもしれません。
まとめ
初めて一人暮らしをするときは、内見の申し込みにも緊張しているかもしれません。しかし、一度内見を申し込めば、不動産スタッフがきちんと案内してくれます。
わからないことは不動産スタッフに聞けばよいですが、自分自身でもある程度準備をし、物件を調べることも大切です。内見時のチェックポイントをきちんと確認すれば、物件選びに失敗することはありません。
また、自分の条件にこだわりすぎても、よい物件を見落としてしまうおそれもあります。物件探しをするときは、なるべく広い視野をもって、自分が満足のいく物件を選んでください。ひとりでの内見が不安な場合は、友達や家族に付き合ってもらうとよいでしょう。